感想
kindle で買ったけど 196ページとかなり読みやすい分量だった。各章が20ページぐらいで、1日1章ずつ読みすすめるにはちょうどよかった。
読んでいて、自分がイメージしていた「かっこいいデザインのつくりかたを教えてくれるんだろうな」という期待を、いい意味でに裏切ってくれた。本書では「情報を整理こそがデザインの本質で、美しさや格好よさはその結果にすぎない」みたいなことが書いてあって、デザインの本質は情報の整理なんだなっていうことを何度も繰り返し説いている。
このことを知れただけでも読んでよかったと思った。
1章
本書全体でどんなことを学習するのかが説明される。2章以降も早く読みたいって思えるような文章でとてもいい。
とくにデザインの未経験者、初学者に多いのですが、デザイナー = アーティストと思われている方がよくいます。 しかし仕事として、商品としてデザインを用いる場合、それはまったくの勘違いです。 発信したい情報をユーザや利用者たちにどう伝えるか。サービスをどう説明するかを最優先して考えるのが、商業におけるデザインの役割になります。 つまりデザインにおいて最優先されるのは、問題の整理や情報の設計であり、自己の発信ではありません。 デザイナーは他人表現、アーティストは自己表現と考えれば、その違いはわかりやすいでしょう。 デザイン: 他人表現、問題の解決、機能や理論を求める アート: 自己表現、機能や理論は不要、問題や意思の発信
形だけではないとはいえ、デザインにおける美しさ、バランスの良さは重要です。 一般の消費者、利用者にとって、見た目の持つイメージや美しさはその存在の価値をお大きく左右することになります。 デザイナーは、美しい商品を生み出すことで、消費者にとっての価値を大きく高める役割を持っています。
デザインの種類には下記の3種類がある。
- 美しさのデザイン
- 機能のデザイン
- 情報のデザイン
2章 レイアウト
これから何度も読み直すことになりそうな章。
「レイアウトと言うと、どうしても見た目にとわられてしまい、かっこよいもの、斬新なものなどに意識が行き、本来の情報を整理するための意味が忘れられがちです。見た目を整えた結果が読みやすいのではなく、『読みやすさを求めた結果が美しいレイアウトになる』ということを忘れないようにしましょう」という一文があるけれど、これはほんとうにこのとおりなんだろうな。自分は全然デザインとかやったことないけど、優先順位を間違えないようにしようとおもった。
よく見かけるレイアウトの四種類が出てきた。具体例が挙げられててどれもわかりやすい。
- 近接
- 反復
- 対比
- 整列
3章 造形
アイコンの作成方法について書かれているところが良かった。まずは対象物をトレースしてみて、重要な要素だけを残して、細かい部分は削除していくと、いいかんじになるっぽい。
何かを説明する際、言葉や文字は便利ですが、内容によっては必要以上に説明的で、かつ長文になってしまったり、説明そのものが難しいこともすくなくありません。 言葉にするのが難しいものを絵や形にすることで、デザインの本来の目的である情報の整理は、さらによいものになっていきます。
4章 色
この章もめちゃめちゃ良かった。たぶんいちばん読み返すことになる章。
色の選び方についてロジカルに説明されていて、とても参考になる。
光の三原色と色の三原色についてぼんやりとは知っていたけれどわかりやすく説明されていて、しっかり腑に落ちた。
5章 タイポグラフィ
セリフとサンセリフのちがいをようやく理解した。(遅い)
6章 デザインの考え方
基本的に人間嫌いなので、「デザインにもコミュニケーション能力が必要」って書いてあって絶望した。とはいえ個人サイトのデザインならデザインの発注者の自分なので、自問すればいいだけか。
どうしてそういうデザインにするのか、目的を理解した上でのデザインになっているか、ただ格好いいものをつくればいいだけではないっていことを忘れないようにしたい。
見た目を整えるだけでなく、対象や目的を理解し、そのために最適な方法、経路、レイアウトなどを考えることが デザインん本質になります。
7章 データ
ビットマップって言葉だけは知ってたけど、ドットで表されたデータ(bmp, jpg, png, psd. tiff)全般のことをまとめた名称なのだということを初めて知った。
おわり。
引き続きデザインの勉強はすすめながら、figma もやっていこうとおもう。